杉本:そうですね、そう思います。ただ、そこでよくある誤解が、「つまりそれはインターフェースを誰にでも使いやすく」と解釈してしまうことだと思います。「使いやすい」と「使っていて気持ちいい」は実は似て非なるものなのだと思います。
青木:スピーカー一体型のディスプレーに歌詞が自動表示されるSIXの「リリックスピーカー」が今回のコンペで受賞しましたが、あの作品も使っていて「心地いい」インターフェースを体現していました。
杉本:開催期間中に行われたPerfumeのライブ映像配信も、「手触り」の良いテクノロジーの演出になっていました。普通はライブが一番いい体験で、映像で見るのは次、という位置づけだったのに、今回のPerfumeは「映像のほうがすごい」、という評価も出てきました。実際僕自身も会場にもいましたし、映像も見ましたが、ちがう感動を二度味わえたと思います。テクノロジーの体験がリアルを凌駕する、そこがすごいのだと思います。
10年後の世界の当たり前が、この10日間のオースティンにある
青木:さて、話をちょっと変えたいのですが、SXSWというイベントがオースティンという街を巻き込んだ規模であることにびっくりしました。そして、最先端の技術やサービスを、街を挙げて受け入れているということに感銘を受けました。
杉本:オースティンはアメリカの中でも非常に伸びている都市ですね。若くてリベラルであるから新しいものを取り入れ続けて成長してきていると思います。
青木:実は今回、個人同士の部屋の貸し借りを仲介するAirbnbで宿をとって、タクシー相乗りサービスのUberPoolで移動してみたんですが、皆さんもう当たり前のように使いこなしていますよね。
杉本:そうですね。ここではシェア・カルチャーというものがすごく浸透していると思います。とくにSXSWの開催期間中は実証実験的な新技術の導入が行われています。もしかしたら、世界中の10年後の当たり前な未来が、SXSWが行われる10日間のこの街にはあるのかもしれないですね。
来年に向けて何をするべきなのか?
青木:しかし、今回SXSWに来て本当によかったです。非常に大きな刺激を受けることができました。来年もぜひ見に来たいと思いました。
杉本:いやいや、ただ見に来るだけではダメですよ。ちゃんと何か持ってこないと。展示するなりセミナー開催するなり、自分から仕掛けたほうが絶対楽しいですよ。そして、その後のプランもしっかりと考えておくこと、これが重要だと思います。失敗してもいいんです。失敗を恐れて動けないことこそ本当の失敗なんです。
青木:あ、その言葉、Google Xのアストロ・テラー氏が基調講演の中で言っていましたね。今日は本当にありがとうございました。
杉本:はい、Lab+Cafeにもまた遊びに来てください。
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