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数秒のブランド資産を、熱狂へ。瞬間エンタメ「サウンドロゴカラオケAWARD」

ローンチ直後からSNSや テレビ番組でも取り上げられ、大きな話題となったサウンドロゴカラオケ。前回記事では、“瞬間エンタメ”という切り口から、サウンドロゴカラオケAWARDの開発背景を紹介しました。今回は、前代未聞の「超短いカラオケ」が集まった決勝ステージを、事務局の電通 森本紘平と江口露美が振り返ります。

【サウンドロゴカラオケAWARDとは】
企業・団体の結束力No.1を決める“瞬間エンタメ”。JOYSOUNDが主催する社員参加型のアワード。企業・団体が制作したサウンドロゴをJOYSOUNDでカラオケ配信し、店舗での歌唱回数や決勝ステージでのリアルパフォーマンスを経てサウンドロゴカラオケ日本一を決める。

サウンドロゴカラオケAWARD公式サイト

想定外の広がりは、カラオケ配信から始まった

森本:サウンドロゴカラオケAWARDは、JOYSOUNDが持つ資産を、これまでとは少し違う形で生かしながら、新しい事業性も備えたコンテンツとして立ち上がった企画です。私たちは10年続けてきた社歌プロジェクトの知見も投入し、コンセプト開発から運営全般まで携わってきましたが、改めて振り返ると、手応えの大きい取り組みだったと感じます。

江口:最初に「サウンドロゴ×カラオケ」という切り口で企画したとき、私たちのチームもエクシングさんも「これは絶対に面白い」と一気に盛り上がりました。ただその一方で、前例がない企画でもあったので、実際にどうやって広がりをつくるのか、どうすれば参加企業が集まるのかは、かなり手探りでした。実際、サウンドロゴをお持ちの企業にお話しすると、企画の面白さには共感していただけても、前例のなさゆえに応募までには至らないケースもありました。

森本:空気が変わったのは、エントリー企業のサウンドロゴがJOYSOUNDで実際にカラオケ配信され始めた頃でした。SNSで「サウンドロゴが歌えるってどういうこと?」「このサウンドロゴ、CMで知ってる」「あの会社のサウンドロゴも歌いたい!」といった声が自然に広がっていきましたよね。

江口:そこから複数のテレビ番組にも取り上げていただきました。企画として勝ち筋はあると信じてはいたものの、ここまで早いタイミングで反応が広がるとは、正直想像していませんでした。

森本:日本独自の文化として根づいているカラオケ。その文化を切り拓いてきたJOYSOUNDが、自分たちの知見や資産を軸に、新しいやり方で企業・団体を応援していく。その思いが、少しずつ届いていったのかなと思います。そして決勝ステージは、そのJOYSOUNDの思いに、参加企業・団体それぞれの魅力が重なった一日になりました。

熱量はリアルなステージに集まった

森本:2月18日に開催された決勝ステージには、19の企業・団体が参加しました。パフォーマンスは、120秒のプレゼンテーション、サウンドロゴカラオケの歌唱、そして最後に「自社にとってサウンドロゴとは何か?」を一言で表現する、という構成でした。

江口:審査は、「企業・団体の結束力が伝わるか」「サウンドロゴに込めた想いが伝わるか」「心に残るカラオケだったか」という3つの観点を軸に行われました。さらに、歌唱で全国平均点を超えると加点があり、事前に設けた「応援ステージ」期間での歌唱数が多かった企業・団体にも加点が付く設計でした。単に「短いサウンドロゴを歌う大会」ではなく、企業や団体の思いがどう伝わるかまで含めて評価される仕組みにしました。

森本:実際にコンテンツを企画する上で難しかったのは、見ている人に違和感を与えないテンポをどうつくるかでした。カラオケは入曲から歌い出しまで少し間がありますし、歌い終わったあとには採点の時間もあります。その空白が長すぎると間延びするし、短すぎると慌ただしくなってしまう。その絶妙なバランスを探るために、どのタイミングでスタートボタンを押すかまで含めて、かなり練習を重ねましたよね。

江口:企画の初期段階では、「数秒だけ歌って帰る」という構成そのものが面白い、という話もしていました。でも、それだけでは企業や団体の背景にある思いやストーリーまでは伝わりません。だからこそ120秒のプレゼンと最後の一言パートを加えたんです。結果的に、この設計は本当に効果的だったと思います。特に最後の「自社にとってサウンドロゴとは?」という一言には、その会社らしさや理念が凝縮されていて、すごく印象に残りました。

森本:前例のないコンテンツだからこそ、参加者の皆さんがイメージを持ちやすいよう、事前説明にもかなり力を入れました。説明会資料をつくるだけでなく、私たち自身が実際に登壇して、プレゼンから歌唱、一言メッセージまでをデモンストレーションした動画も用意したんです。そのおかげで、皆さんがそれぞれの個性を表現しながらも、コンテンツとしての統一感をコントロールすることができたのかなと思います。

会社の魅力は、一瞬でも見える

森本:決勝当日のパフォーマンス全体を振り返ってみていかがでしたか。

江口:まず印象的だったのは、本番前のリハーサルです。19の企業・団体が一堂に会した瞬間、会場の空気が一気に明るくなって、ものすごく熱量の高い場になったんです。第1回の大会だからこそ、単なる出場者同士というより、「一緒にこの新しいコンテンツをつくる仲間」という感覚が共有されていたように感じます。

森本:ようやく会えた、という感覚もあったかもしれませんね。応募から本番までの間に、応援ステージがあり、説明会があり、お互いのサウンドロゴや企業の雰囲気をなんとなく知る時間があった。そこに加えて、エクシングさんがSNSや広報発信を積極的に行ってくださっていたので、本番前から熱量が高まっていったのだと思います。

江口:私自身、リハーサルの段階で感動してしまったんです。チームみんなで本気でつくった大会に、各社が本気で向き合ってくださっている。愛媛や大阪など、遠方からもわざわざこの短いパフォーマンスのために集まってきている。その熱意が共通していたからこそ、会場には不思議な一体感がありました。コンテストではあるんですけど、どこか親戚の集まりのような温かさもありましたね。

森本:本番も漫才あり、ダンスあり、振り付けあり、ミュージカルのように熱い思いを語るプレゼンあり、本当に多種多様でしたよね。こちらが用意した枠組みを、私たちの想像以上に自由に、豊かに使ってくださった印象です。

江口:あと、その場で採点が出るライブ感も良かったですよね。思ったよりも点が伸びなかったケースもあれば、驚くような高得点が出る場面もありました。熱が入りすぎて音がずれてしまうとか、そういう“生もの”としての面白さも含めて、当日の魅力になっていたと思います。

森本:審査員のお一人であるはなわさんからは、「面白すぎる。今までいろんなコンテストの司会や審査員をやってきた中で1番面白い!」というコメントがありましたね。

参加企業に起きたドラマ

森本:決勝の様子はぜひアーカイブで見ていただきたいのですが、各企業・団体のパフォーマンスを簡単に振り返りましょうか。

江口:トップバッターのセルビスさん。プレゼンでまさかの漫才を披露してくださって、会場の空気を一気に温めてくれました。視聴者の方にもこの企画の面白さが伝わったと思います。

 

森本:スタメンさんも印象的でした。一人での参加だったのに、リハーサルのときから周囲に声をかけて、会場全体をつないでくれていた。サービス名「TUNAG」をまさしく体現していた感じがありましたね。

 

江口:エム・カンパニーさんは、うちわの裏に書いたカンペが最初からバレバレで、会場がその時点で笑っていたのが印象的でした。でも、そういうちょっとした演出にも会場が温かく受け止めて笑ってくれる雰囲気が、この大会らしかったと思います。

 

森本:保研オフィスさんは、社長と娘さんの親子での登壇がすごく印象に残りました。「まるごと安心」というサウンドロゴの世界観にぴったりでしたし、97点というこの日の最高得点にも驚かされました。

 

江口:SOHLA(宇宙開発協同組合)さんは、そもそも「これ、どう歌うんだろう」とざわつくような独特のサウンドロゴでしたよね。キーもすごく高いのですが、全力のファルセットで歌い切っていて、強く印象に残りました。山田勝也賞を受賞したのも納得ですね。

 

森本:大阪狭山食物アレルギー・アトピーサークルSmile・Smileさんは、背景を知るとより胸にくるパフォーマンスでした。食物アレルギーやアトピーと向き合う経験から生まれた活動が、あの明るいメロディにのって届けられる。その姿に心が温まりました。

 

江口:テクニケーションさんは、作詞作曲したご本人が一人で堂々と歌っていて、そこに会場全体がハンズアップで応えていたのが良かったですね。一体感が生まれていました。

 

森本:伯方塩業さんは、応援ステージでも本当によく歌われていました。知名度があるサウンドロゴなので、カラオケが苦手な人でも歌えるという点が歌唱数に反映されたのだと思います。サウンドロゴカラオケの可能性を感じさせてくれました。

 

江口:AssIst Pathさんは、応募から決勝までの間に社名が変わったんですよね。それでも旧社名のサウンドロゴを歌い、最後の一言で、「旧社名がそこにあった証」と語っていたのが印象的でした。サウンドロゴは、社名が変わっても記憶として残り続けるんだと気づかされました。

 

江口:亀田製菓さんは、プレゼンターの方がとにかくハイテンションでハッピーオーラ全開!振り付けもレクチャーしてくださり、会場を明るく盛り上げてくださいました。さらに、ハッピーターンの「ターン王子」が登場すると会場は大歓声に包まれ、キッズ審査員の二人にも大人気でしたね。

 

森本:ヒロプロさんは、パフォーマンスの中で乾杯をして、会場を巻き込んでいましたね。はなわさんが「映画の試写会に来たみたい」とおっしゃっていたぐらい、登壇された3人それぞれの個性が立っていて、記憶に残るステージでした。

 

森本:関西テレビ放送さんは、笑いあり、サービス精神ありで、まさに“関テレらしさ”が凝縮されたパフォーマンスでした。田中友梨奈アナの歌唱力はもちろん、広報の方のキャラクターも際立っていましたね。

 

江口:セガさんは、まさかの「ソニック」登場に会場がどよめき!さらに、日本一歌の上手いサラリーマンとして知られる光吉猛修さんまで登壇されて。それなのに、本番では1音ずつずれてしまって、はなわさんから「何しに来たんですか?」と愛のあるツッコミを受けていましたね。

 

江口:広西電設さんは、かなり早い段階で手を挙げてくださった会社でした。社員をすごく大事にされていて、社員旅行や年末のマグロの解体ショーなど、社内施策もユニークで。そうした企業の魅力を伝えるきっかけになればと、参加してくださったのがうれしかったですね。

 

森本:見事に大賞を受賞されたTOPPANホールディングスさんは、歌唱も振り付けも衣装も含めて完成度が高く、準備してきたことがはっきり伝わるパフォーマンスでした。審査員の川嶋あいさんも「全然CMを超えて心に来た」とコメントされていましたね。

 

江口:長谷工グループさんのプレゼンも印象深かったです。最初は社内から不評だったサウンドロゴが、長く続けることでプレゼンテーションのつかみとして使う社員が増えていくなど、企業のDNAになっていた。企業として積み重ねてきた歴史の価値を感じるエピソードでした。

 

森本:サンテレビジョンさんはお二人の掛け合いが見事で、ある意味、漫才のような味わいもありました。阪神戦をずっと流している放送局らしい、阪神愛があふれるパフォーマンスでしたよね。

 

江口:さわ研究所さんは、最初のつかみが良かったです。「S・A・W・A・サワ」と歌っていて、はなわさんご本人の前でパロディを堂々とやり切っていたのが印象的でした。

 

森本:クラシアンさんはトリにふさわしい熱量でしたね。数秒のサウンドロゴに会社の思いが凝縮されている、ということを、まっすぐに伝えてくれました。ミュージカルのように引き込まれるプレゼンでしたね。

 

江口:こうして振り返ってみると、どの企業・団体も本当に素晴らしいパフォーマンスを披露してくださって、「全員優勝!」という気持ちになりますね。それぞれの思いとストーリーが、数秒のサウンドロゴにしっかりと宿っていたと思います。

カラオケ×サウンドロゴの可能性

森本:今回の取り組みを通じて感じたのは、カラオケ×サウンドロゴには、まだまだ広がる余地があるということです。まず何より、シンプルに面白いし、盛り上がる。それが証明できたのは大きかったですね。

江口:私は、カラオケが苦手な人も楽しめるコンテンツになり得る、という点が大きいと思っています。数秒だからこそ歌唱のハードルが低く、カラオケで歌ってくれる人が増える。結果としてサウンドロゴが世の中に広がるきっかけにもなると思います。

森本:まさに顧客接点という観点でも可能性がありますよね。例えばBtoBの展示会で、サウンドロゴを歌って点数を超えたらノベルティがもらえる、といった仕掛けがあるだけでも、企業との新しい接点になり得る。名刺代わりにサウンドロゴを歌う、みたいな使い方も考えられると思います。

江口:これまでサウンドロゴって、基本的には受動的に「聞くもの」でしたよね。でも、それが「歌うもの」になるだけで、受け身の体験から参加型の体験へと変わる。これは顧客接点だけでなく、社員に向けたインナー施策としてもすごく面白いと思います。

森本:実際、大賞を受賞したTOPPANホールディングスさんも、アウターだけでなくインナーに向けて浸透させていきたいと話されていました。サウンドロゴそのものだけでなく、そこに込めた思いを社員に伝えていく。従業員コミュニケーションやエンゲージメントの向上にもつながっていく余地があると思います。

江口:従来のサウンドロゴを歌ってみるだけで、こんなにも魅力的になるのかと実感しましたし、サウンドロゴの持つ可能性の無限さを、あらためて感じさせてくれる瞬間でした。大賞特典は、愛印の山田さんによるサウンドロゴの楽曲化。数秒のメロディを起点に、どんな一曲へと広がっていくのか、今からとても楽しみです。

森本:今回、私たちはJOYSOUNDの持つ揺るぎないブランドを軸に“超短いカラオケ”という新しい概念を、参加企業の皆さんと一緒につくったのだと思っています。この体験が、今後また別の形で企業の課題解決にもつながっていく。そんな兆しを感じられた一日でした。

主催者JOYSOUNDが取り組みを通して感じたこと

サウンドロゴカラオケの可能性

まずは、サウンドロゴカラオケAWARDにご参加いただきました20社の皆さまに御礼申し上げます。

初回開催のため、企画自体が世の中に対しどのような着地になるか分からない中で、ご一緒いただけたことが、われわれのさらなる熱量に変換され素晴らしいAWARDに導くことができました。

さらに皆さまの熱量が加算され、AWARD自体の格が上がったのではないかと思います。

サウンドロゴカラオケ…
私自身、関西出身ということもあり、幼少期からさまざまなサウンドロゴに触れて口ずさんでいました。その折に聞いていたものは今でも認知しており、広告としての強みをとても感じておりました。

宣伝担当になり、自社のブランディングやマーケティングなどに携わり、サウンドロゴをより深く知った上で、どこかでサウンドロゴに可能性を感じていたのかもしれません。

偶然にも、弊社が30周年を迎えた際にサウンドロゴを復活させ、認知拡大の手法の一つとしてカラオケにしたのです。カラオケメーカーなので、聞くものから歌うものへの変換が自然とできていたのでしょうね。

ただ、エンドユーザーからすると、たくさんのサウンドロゴを歌えた方が単純に楽しいだろうし、「なぜサウンドロゴがカラオケに?」という驚きで絶対バズると感じました。そして、エンドユーザーのみならず、サウンドロゴを通じて、企業さま自体のインナーブランディングにもつながると確信し、AWARD形式での開催とさせていただきました。

至らない点も多々あったかと思いますが、応援ステージ期間中には、たくさんのお客さまに歌っていただき、参加企業さまには多大なるお力添えと熱量により、素晴らしいAWARDとして幕を閉じることができました。

世の中にはまだまだたくさんのサウンドロゴがあり、また生まれてきます。サウンドロゴに対する想いをもっと世の中に発信するお手伝いができるよう、継続開催へ向け鋭意調整をしております。

次回開催の折には、ぜひ多くの企業さまにご参加いただき、企業さまとお客さま、お客さま同士をつなげる、新しいコミュニケーションツールとして、サウンドロゴカラオケの可能性を感じていただきたいです。

最後に、今回の開催にあたり、多大なるご協力を賜りました、電通さま、地域力活性化研究室さまに感謝申し上げます。
そして、未知のチャレンジとさまざまな困難に立ち向かってくれた弊社メンバーにも感謝です。

サウンドロゴカラオケ、ぜひ皆さんも一度体感してみてください!

※掲載されている情報は公開時のものです

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著者

森本 紘平

森本 紘平

株式会社電通

第8マーケティング局

コンテンツ・プロデューサー

企業の経営課題に対し、心が動くコンテンツ企画で解決することを専門領域とする。「社歌コンテスト」「サウンドロゴカラオケAWARD」など、世の中にまだない企画をゼロから立ち上げてきた。グローバル企業のパーパス浸透から中小企業・スタートアップ発のプロジェクトまで幅広く取り組む。元甲子園球児(智辯和歌山高校主将/慶應義塾大学副将)。

江口 露美

江口 露美

株式会社電通

第8マーケティング局

コンテンツ・プランナー

人事局で採用広報戦略、クリエイターの人材発掘に携わった後、企業の戦略プランニングに従事。現在は ”生き方を彩るコンテンツ” を軸にしたクライアントの経営課題解決に注力。映画「余命10年」企画プロデュース、瞬間エンタメ「サウンドロゴカラオケAWARD」立ち上げ 、グローバル企業のパーパス浸透施策等。趣味は登山。2020年にアフリカ最高峰キリマンジャロ登頂。

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